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屋根の防水はルーフィングで決まる|建築士が寿命と選び方を解説

屋根リフォームで多くの方が気にするのは、瓦やスレートといった「屋根材」の種類や、表面の塗装です。ところが、あなたの家を雨漏りから守っている本当の主役は、屋根材の下に隠れた一枚のシートだということをご存じでしょうか。今回は建築士の本間が、消費者がほとんど知らない「ルーフィング(防水シート)」の基礎知識を解説します。

目次

屋根の防水を支える本当の主役「ルーフィング」とは

屋根の防水はルーフィングで決まる|建築士が寿命と選び方を解説

屋根材は「一次防水」、その下に敷かれたルーフィングは「二次防水」と呼ばれます。実は、瓦やスレートは雨のほとんどを弾きますが、強風時に吹き込む雨や、屋根材の隙間から入り込む水を完全には防げません。その侵入した水を最終的にせき止め、雨樋へ排水しているのがルーフィングです。

つまり、屋根材がどれだけ立派でも、下のルーフィングが劣化していれば雨漏りは起こります。逆に言えば、屋根の防水性能はルーフィングで決まると言っても過言ではありません。ところが見積書ではこの部分がほとんど説明されず、消費者は「屋根材の色や種類」ばかりに目を奪われてしまうのです。

ルーフィングには寿命がある|屋根材より先に傷むことも

意外に思われるかもしれませんが、ルーフィングにも寿命があります。最も一般的な「アスファルトルーフィング(940)」の耐用年数は、環境にもよりますがおおむね15〜20年程度。屋根材であるスレートが25〜30年、瓦が40年以上もつことを考えると、ルーフィングのほうが先に寿命を迎えるケースが少なくありません。

ここに落とし穴があります。「まだ瓦はきれいだから大丈夫」と塗装だけで済ませても、下のルーフィングが破れていれば雨漏りは止まりません。特に築20年を超える住宅で雨漏りが始まった場合、原因は屋根材ではなくルーフィングの劣化であることが多いのです。この場合、表面の塗装ではなく、屋根材を一度めくってシートを張り替える工事が必要になります。

ルーフィングの種類|グレードで防水寿命が変わる

ルーフィングは大きく分けて二種類あります。一つは昔から使われる標準的な「アスファルトルーフィング」。もう一つが、ゴムやプラスチックを加えて耐久性を高めた「改質アスファルトルーフィング」です。後者は寿命が30年以上とされ、価格は数割上がりますが、屋根材を長く使う前提なら費用対効果は高くなります。

ところが業者の見積書では、単に「防水シート 一式」としか書かれないことがほとんどです。標準品を使っているのか、高耐久品を使っているのかで、10年後の状態は大きく変わります。長寿命の屋根材を選んだのに、下のシートが安物では意味がありません。ここは必ず確認すべきポイントです。

見積書でルーフィングをチェックする方法

相見積もりを取るときは、屋根材のグレードだけでなく、次の3点を業者に質問してみてください。「使用するルーフィングの製品名(メーカー・型番)」「標準品か改質アスファルトか」「重ね張りか、既存を撤去して新設か」。この質問にきちんと答えられる業者は、下地まで丁寧に施工している可能性が高いといえます。

逆に「防水シートは普通のやつです」としか答えられない、あるいは面倒そうにする業者は要注意です。見えなくなる部分こそ、業者の姿勢が表れます。カバー工法で既存のルーフィングをそのまま残す提案の場合は、下地の状態を確認したうえでの判断か、必ず聞いておきましょう。

まとめ

屋根の防水は、表面の屋根材ではなく、その下に隠れたルーフィングで決まります。見えない部分だからこそ、業者任せにせず、製品名やグレードを確認する姿勢が大切です。数十万円の工事で、10年後に後悔しないための一手間だと考えてください。

本間屋では一級建築士が非営利で屋根・外壁の相談に乗っています。業者の見積もりが適正か分からない、どこに頼めばいいか迷っている方は、お気軽にご相談ください。

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