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「足場代無料」のカラクリ|建築士が損得を解説

屋根や外壁のリフォームを検討していると、「足場代無料」「今なら足場サービス」といった広告を目にします。足場は数十万円かかる工事ですから、それが無料と聞けば魅力的に感じるはずです。しかし一級建築士の立場から言えば、純粋に業者が損をして足場を無料提供することは、まずありません。この記事では「足場代無料」の裏側を、忖度なしで解説します。

目次

そもそも足場代とは何にかかる費用か

「足場代無料」のカラクリ|建築士が損得を解説

足場は職人の安全を確保し、塗装や板金作業の品質を保つために必要な仮設物です。一般的な30坪程度の住宅で、足場の設置・解体・飛散防止ネットを含めて15万〜25万円が相場です。これは面積(㎡)×単価で算出される、明確な根拠のある費用です。塗装でも屋根カバー工法でも足場は必須であり、工事をする以上、誰かが必ずこのコストを負担しています。つまり「足場代」は本来ゼロにできる性質のものではなく、消えるとすれば別のどこかに移動しているだけなのです。

「無料」の正体は工事費への上乗せ

最も多いのが、足場代を塗装費や屋根材の単価に静かに上乗せするパターンです。見積書上は「足場:0円」と書かれていても、㎡あたりの塗装単価が相場より高く設定されていれば、実質的に足場代を払っているのと同じことです。たとえば足場を20万円分無料にする代わりに、塗装単価を1割上げれば、30坪クラスの工事では簡単に20万円前後の差額が生まれます。「無料」という言葉に安心して総額のチェックを怠ると、かえって割高な契約を結んでしまう危険があります。

「足場代無料」を強調する業者に多い傾向

足場代無料をセールスの前面に押し出す業者には、契約を急がせる訪問販売型や、大幅な「値引き」を演出するタイプが少なくありません。「本来25万円の足場代を今日契約なら無料」といった見せ方は、値引き額を大きく見せて即決を促す典型的な手法です。もちろん全ての業者が悪質というわけではありませんが、無料の理由を明確に説明できない業者、総額の内訳を出し渋る業者には注意が必要です。判断材料は「無料かどうか」ではなく「総額と内訳が妥当か」に置くべきです。

消費者が確認すべき3つのポイント

第一に、足場代の有無ではなく工事の総額で複数社を比較すること。第二に、塗装や屋根材の㎡単価が相場からかけ離れていないかを確認すること。第三に、「なぜ無料にできるのか」を業者に直接尋ね、納得できる説明があるかを見ることです。まっとうな業者であれば、原価と利益の構造を隠さず説明します。逆に「キャンペーンだから」としか答えられない場合は、上乗せを疑う根拠になります。

まとめ

「足場代無料」は、それ自体が悪いわけではありません。問題は、その言葉に釣られて総額や単価の妥当性を見落としてしまうことです。足場は必ず費用が発生する工事であり、無料の裏には必ず理由があります。目を向けるべきは「無料」の二文字ではなく、工事全体の総額と内訳です。

本間屋では一級建築士が非営利で屋根・外壁の相談に乗っています。業者の見積もりが適正か分からない、どこに頼めばいいか迷っている方は、お気軽にご相談ください。

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